国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 北海道における国道の旅行速度について

作成年度 1985年度
論文名 北海道における国道の旅行速度について
論文名(和訳)
論文副題 昭和59年度(B-13)
発表会 昭和59年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和59年度技術研究発表会
発表年月日 1985/09/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
阿部幸康
蜷川浩一
荻野治雄
大塚民雄
抄録
道路は物資の輸送や入の移動に欠かすことのできない最も基本的な公共交通施設であり、広域的な交流を可能にすることにより、経済・社会活動を支え地域社会の形成に寄与するとともに、通勤・買物などの日常活動を確保する生活基盤として、基本的かつ重要な役割を担っている。また、道路は公共空間としても極めて重要であり、上・下水道、ガス、電気および地下鉄などの交通・通信輸送施設の収容スペースとして活用されている他、市街地においては良好な居住環境を形成するとともに、防災空間として活用されるなど多用な機能を有している。一方、最近の社会・経済情勢をみるとオイルショック以後の省エネルギーの高まり、財政再建に伴う公共投資の圧縮、環境・公害問題および用地取得の困難さなど道路整備をとりまく環境は非常に厳しいものがある。このような状況に対処し、今後円滑に道路整備を進めていくためには道路の状況を正確に、かつ、わかり易い指標で表現し、道路のあるべき姿(目標)に照らして今後の道路整備の必要性を把握するとともに、広くPRし、社会的な合意を形成していくことが極めて重要な課題である。さて、道路の整備水準を示す指標として従来よく用いられていた「改良率」、「舖装率」に替って「整備率」という新しい指標が用いられている。この指標は道路自体が改良、舖装されているかどうかの物理的ファクターのみならず、交通サービスレベルとしての混雑度をも考慮した値で、実延長に対する改良済のうち混雑度1.0未満の延長の割合と定義される。しかしながら、現行の混雑度は日交通量を対象としており、刻々変動する交通状況との対応は必ずしもとれていない。また、混雑度の概念が一般の入々には理解しにくく、また個々の路線や区間を対象にすると安定しにくいといった欠点を有している。これに対し一般の利用者が道路を走行する場合、直接のサービスとして感ずるのは、ある区間をどれだけの速さで走れるかということであり、「旅行速度」を指標として用いることができれば従来よりも道路交通状況をより具体的に表現できるものと考えられる。このように道路を評価する視点は、道路を利用する者の立場にたった理解しやすい方向へと転換されねばならない。以上のことから、本研究は旅行速度に着目し、現在の国道の状況を把握し旅行速度を支配する要因の整理と定量化を試み、旅行速度からみた道路の整備効果の試算を行った。なお、使用するデータは昭和58年度道路交通情勢調査のうちの一般交通量調査結果で、開発局が管理している路線(直轄分)を対象とした。
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