| 御料ダムは天塩川水系風連別川支流長根川に風連地区国営土地改良事業のひとつとして建設される中心コア型ロックフィルダム(中心遮水ゾーン型7イルダム)である。昭和5年に建設された旧御料堰堤(アースダム)の老朽化にともないこれを全面撤去し、約10m下流に高さ=23.9m、堤長=600m堤体積=330，000m3総貯水量=5，780，000m2の新しいダムを建設するもので、昭和54年から堤体関係工事が開始さ払現在も工事が継続中である。本ダムの基礎処理については左岸部において一般的にセメント注入によるグラウチングがきわめて困難といわれる未固結性砂礫岩層と、泥岩・亜炭層をダム基礎とするために、基礎処理の困難性が当初より予想され、工法について技術的・程済的両側面からいろいろ検討がなされてきた。その結果、ソレタンシュ注入工法によりグラウチングで改良することに決定した。また、同時に、注入材料の側面からも検討を加え、直径20cm、高さ30cmのモールドに試験材料をつめて実際に各種注入材料の注入をおこない、室内試験の結果からは改良が可能であるとの見通しを得た。その内容については昭和55年度北海道開発局技術研究発表会 農業部門で報告している。さらに現在もひきつづき工事継続中であるが、今まで実際に注入した結果についてとりまとめ、これを報告するものである。 |
