国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 旧雁来橋鋼材試験について

作成年度 1982年度
論文名 旧雁来橋鋼材試験について
論文名(和訳)
論文副題 昭和56年度(C-15)
発表会 昭和56年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和56年度技術研究発表会
発表年月日 1982/10/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
石塚昌志
西本藤彦
森定治
武田勲
切石尭
抄録
旧雁木橋は、主要道々札幌沼田線(境在の一般国道275号)が豊平川を横断する、センタースパンがワーレントラス3連、サイドスパンがPC桁9連からなる橋梁であった。下部は昭和13年に完成し、その後しばらく木製トラス仮橋によって供用されたが、昭和34年に上部が架設されている。本橋には当時としての最新の技術が投入され、特にワーレントラス部は全道で初めての溶接トラス橋であり、鋼材の低温ぜい性等の問題に関して北海道の溶接橋梁の先駆的役割を果した。しかし、設計規格が昭和14年内示による旧一等橋であり、設計荷重も13tとかなり低く、また幅員も5.5mと狭いことや橋前後の取付道路との線形が悪いこととも相まって、近年の交通量の増大と車両の大型化とに対応しきれないものとなった。そのため、昭和55年の雁来大橋の開通とともに閉鎖され、本年度上部が解体された。札幌道路事務所では、旧雁来橋の解体工事を行なうとともに、当時の技術や、現在の橋の状態を知り、それを記録として残して置くために解体材を用いて鋼材試験を行なった。実際に供用している橋梁から試験片を採取して強度試験を行なうことは、事実上不可能である。従って、本試験のように直前まで使用されていた橋梁について試験をすることは、同年代の橋梁の強度の推定や、維持、補修をする上での一つの資料を提供するものであろうと考えられる。以下、本試験で得られた結果について報告する。
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