近年の航空輸送の発展は目ざましいものがあり、最近の20年周でみても、国内線旅客では昭和35年114万人、昭和45年1468万人、昭和55年4091万人となり、実に36倍に増加した。この航空輸送の増大と航空機の大型化、ジエット化に伴って、航空輸送ネットワーグの中で結節点としての役割をはたす空港もおのずから変貌をとげざるをえなくなっている。最近の空港整備を特徴付けるものとして「空港の大規模化」と「空港の遠距離化」が挙げられる。これを東京国際空港を例にとって示すと、昭和30年当時では年間28万人の乗降客であったものが、現在では2081万人となっており、その間、滑走路の延長・増設や、ターミナルビルの増改築が行なわれている。また、国際線専用空港として新たに作られた新東京国際空港(成田空港)は、都心から約60km離れたところに建設された。さらに最近は航空機の騒音対策として、山間部や海上に空港の適地を求める事例が多くなっている。このような状況の中で、空港のアクセス計画が空港計画の中でも重要な課題とたり、航空輸送の最大のメリットである高速性を十分に発揮するために、アクセス交通においても高速性、確実性等の要件が求められるようにたっている。本報告では千歳空港のアクセス交通機関を例にとって、利用実態あるいは利用者の意識調査により、アグセス交通機関の利用特性について二、三の考察を加える。 |