型枠ブロック工法は、平成9年度に福島漁港で実施された後、全道各地の港湾・漁港工事において多数実施されてきた。本工法は、本体工の側壁部分を工場で製作し現場に搬入、現場内で組み立てた後、施工箇所に据付し、内部に水中コンクリートを打設し本体工を形成する工法である。本工法により、型枠の作業が無くなることで工期の大幅な短縮につながることや、連続施工(毎日打設)が可能になること、消波、裏込工の早期施工が可能になること、等の特徴がある。また、型枠ブロックが工場で製作され、且つ高耐久性を持つ(型枠ブロックは、水中コンクリート打設時の側圧と吊上げ時に掛かる自重に耐えなければならないことから、鉄筋コンクリート構造とし、設計基準強度として35N/㎜2、側壁厚を24㎝として施工管理をしている)ことから、中詰コンクリートを貧配合とする事で、コスト縮減が可能と考えられる。このため、中詰コンクリートの配合について平成12年度の臼尻漁港、平成13年度の砂原漁港において貧配合の試験施工を行い、配合の目安を決定した。本年度は、過去の試験結果より得られた貧配合データに基づき、品質の確認及び、コンクリートポンプ車の施工性の検証を行った。また、多段式断面においてもそれらの試験を行ったので、その結果や課題について報告する。 |