従来より埋立地の地盤改良は埋立後に実施されるケースが一般的である。しかしながら、液状化などに対して、事前に地盤改良などによる対策を考慮した上で埋立を行うことによって、全体としての工期の短縮や工費の縮減が図られる可能性がある。最近では、液状化する可能性のある地盤では何らかの液状化対策がとられるが、埋立材料として液状化しない良質な埋立材料を入手することが困難な場合もある。このような場合、埋立材料を人工的に事前に液状化しない新材料に処理して埋立を行うことが考えられ、埋立後の地盤改良に要する費用や工期を勘案すると、事前に対策を行った方が有利なケースも多い。苫小牧港東港区中央水路地区多目的国際ターミナル(-14m岸壁)では、自ら発生するシルト混じり浚渫土砂をリサイクル材として活用している。浚渫土砂の埋め立ては、仕上がり後がゆるく堆積するため、液状化しやすい条件にある。これらの対策として、浚渫土砂に固化材および粒度調整材としてセメントやリサイクル材である石炭灰(フライアッシュ)を添加し、あらかじめ液状化しない強度に土砂を改良して岸壁背後の埋立を行った。また、液状化対策と合わせて鋼管矢板に作用する土圧の軽減および鋼管杭の肉厚軽減が可能となる建設コストの縮減を図る工法を選定した。しかしながら、埋立土砂の粒度、含水比および密度などの物性によっては強度発現に違いが見られ、これらの埋立土砂の物性に着目した強度への影響については十分な検討がされておらず、砂質土の細粒分含有量などの条件によっては強度発現に影響を与えることが考えられる。また、リサイクル材である石炭灰を添加した場合での強度への特性についても未解明な点が多い。本報告では、リサイクル材としての浚渫土砂および石炭灰を用いた改良土の配合および強度特性について、室内試験結果および現地試験結果より考察する。 |