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 ダムサイトにおける基礎岩盤強度の推定について

作成年度 1984年度
論文名 ダムサイトにおける基礎岩盤強度の推定について
論文名(和訳)
論文副題 昭和58年度(E-7)
発表会 昭和58年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和58年度技術研究発表会
発表年月日 1984/09/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
関田透
芳賀敏二
抄録
札内川ダムサイトの基盤を構成する地層は、日高山脈の東部に南北の帯状に分布する中の川層群の上部のヤオロマップ川層である。ヤオロマップ川層は1億年以上前に深海底に堆積した地層であり、砂岩を主体とし、所々に泥質岩を挟んでいる。ヤオロマップ川層はダムサイト付近では概ね南北を中心にして東西に20度程度振れる走向をもち、40度~60度の角度で下流側に傾斜する同斜構造をなしている。ダムサイト及び湛水予定地の地質構造は、衝上断層や蛇紋岩で印象づけられる日高山脈周辺地域のイメージとは異なり地質構造は乱れておらず、断層は少なく、かつ小規模である。岩石自体はあまり風化しておらず、地表付近から堅硬轍密な岩石が分布する。ただし、岩石の堅硬さから受ける印象以上に割れ目沿いが酸化して赤褐色化しており、赤褐色化している範囲は地表面下40~50mに及ぷ。割れ目沿いの酸化は岩盤が緩み、割れ目沿いの岩石中の鉄分が空気中の酸素と化合し化学変化したためと考えられる。岩盤の緩みは観測された地下水位にも表れておりダム天端より40m高い標高の山腹で実施したポーリング調査でもダムサイト両岸の地下水位は、河川水位と同じ高さでしか確認されていない。ダムを設計するにあたり、基礎岩盤の設計強度をどう設定するかは重要な問題である。一般には調査横坑内の岩盤を観察しそれぞれのダムサイトでの岩盤の強度に与える因子に着目し、岩級区分を行う。岩級区分により分類した各々の岩盤について原位置岩盤試験を行い、試験によって岩級毎の設計強度を設定する。
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