国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 札内川の河道変動について

作成年度 1984年度
論文名 札内川の河道変動について
論文名(和訳)
論文副題 昭和58年度(D-13)
発表会 昭和58年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和58年度技術研究発表会
発表年月日 1984/09/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
小原義博
石田享平
岡部和憲
東海秀義
抄録
十勝川水系札内川は利別川、音更川と並ぶ十勝川の三大支川の一つで、その源を日高山脈の札内岳に発し、急峻な河道を東へ下り、十勝平野に出て北北東に流れをかえて、戸篤別川と合流し帯広市大正を右岸に、帯広市川西及び帯広市街地を左岸にして十勝川へ合流する。札内川の概要としては、流域面積725km2、流路延長82km、直轄区間の河床勾配1/100~1/400、河床材料の平均粒径20~80mm、最大粒径80~220mm、計画流量600~2700m3/s等であり、典型的な急流河川である。河道形態としては、下流部の一部分で河川改修が進み、低水路は単列化傾向を示しているが、大部分の区間では砂州の発達が著しく、複列・網状の河床形態を示し、非常に不安定で荒れた状況となっている。札内川はこのような河道特性のため昔から暴れ川として有名で、過去に大正11年8月、昭和22年9月、29年7月、37年8月、47年9月、56年8月等、大きな災害を受けているが、その大部分は堤防や高水敷の欠壊によって引き起こされた災害である。土砂の流出状況や河床材料の粒径、又、航空写真等からみても河床が不安定な河川で、その形態の変化によって洪水時の流心の向きや偏流が変化し、思わぬ災害を招いたり平常時の水筋が出水の度に変化し河道維持上からも問題がある。一方、このような急流河川の検討に際して河川をとりまく諸々の条件による出力結果としての砂州の形態と変動特性に注目することは非常に有益であり、洪水時の流心のコントロールや河道維持の問題と密接に関連してくる要素である。帯広開建では、昭和56年8月6日と57年8月31日の2回の洪水時に札内川の航空写真を撮影したが、いずれも基準地点南帯橋で流量の年起過率1/15程度の洪水であり、比較的大きな出水が2年連続したことになる。撮影時刻が洪水ピーク後のため2組の写真の間の河道形態の変化は、ほぼ57年8月の洪水によるものと考えられ一回の洪水で河道がどのように変化するかを観察できる。そこで、本報文では河道変化のなかでも特に砂州形態の変化に注目し、その関連から主流線や河岸線の変化等について分析をし、又、水理量との関連、さらに河道施設の整備状況による変動状況等についても分析・考察を行ったものである。
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