国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

論文・刊行物検索

詳細情報

 河相と河道構造計画に関する研究(第2報)

作成年度 1983年度
論文名 河相と河道構造計画に関する研究(第2報)
論文名(和訳)
論文副題 昭和57年度(D-2)
発表会 昭和57年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和57年度技術研究発表会
発表年月日 1983/10/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
抄録
「河相と河道構造計画に関する研究」は昭和56年度から、3ヶ年計画で始められたものである。本研究は、流域の開発、河道の改修等により、近年急激に変化しつつある河相を把握し、河相に調和し、この特性を生かした河道構造計画について検討することを目的としている。今、我々河川技術者が河相を知ろうとする時、原始河川の場合には河道と一体と考えられる氾濫源全体が観察対象となり、改修途上にある河川は築堤内、更に低水路内だけを観察対象に限定することができよう。河川改修の初期における低水路工事(河道掘削、ショートカット等)や築堤工事における計画に際しては、河川の規模、地理、地形特性等を河相の主要構成要素として巨視的に対処することで概ね対処可能である。しかし、低水路断面の確保と築堤が進捗した2次的段階では、安定河道の達成を目標とした河道構造計画に際して、これらの要素の巨視的把握の他に、河道諸元の時間変動、人工要素、流域の条件等も加えて河相をとらえ直すのが必要不可欠である。ここで河相構造計画と述べたものには、最近半恒久的なものが多くなった許可工作物等も含まれており、これらの施設計画についても将来の河相を反映し、また逆に河相に対して影響を把握しておくことが必要である。すなわち仮称の変化と構造物の安定と表裏一体の物であるという認識のもとに立っているのである。しかし現状においては本来こうした河相が反映されるべきはずの低水路護岸や水制等は側方侵食等の河道災害の後に設置されることが多く、河道計画上の位置づけが不十分なものが多かったといえる。こうした現象を鑑み、河川を河相の面から再度見直し、長期的視野立ってより安定的かつ効果的な河道構造計画を検討するものである。河相は時系列的に見ると変動現象であるが、その変化を解析したり予想したりする場合、その構造要素の多様性から数理モデルによることはむずかしく、また、重点課題である河道災害と河相との関係の分析についても計算による定量的把握は困難である。したがって実河川における河相の観測、観察及びその解釈と総合化が有効かつ主たる方法となる。本研究ではこれらを基本にした考察により、河相から見て安定河道となるための条件と、適切な河道構造物としての条件、また許可工作物の条件を検討し、この3つを包含した河道構造計画を検討、立案するものである。
本文表示
このサイトで提供される情報には、PDFファイルが使われています。PDFファイルをご覧頂くにはAdobeReaderが必要です、「Get AdobeReader」をクリックしてダウンロードしてください。 AdobeReaderダウンロード
ページの先頭へ

この画面を閉じる

© 2023 Civil Engineering Research Institute for Cold Region, All rights reserved.