札樽自動車道の既設トンネル内の舗装改良(修繕工事)にあたり、試験研究所(舗装研究室)で開発したハイブリッド舗装混合物を適用した。ハイブリッド舗装混合物は、表面は高機能舗装と同等のきめ深さを有し、内部はSMA同等の密実さを有する舗装であり、表層と中間層の2層(8cm)が1層(4cm)でよくなり、約5割の建設費削減となることから、主に、高い排水機能を必要としないトンネル内のコンポジット舗装への適用が考えられている。今回、舗装改良にあたりハイブリッド舗装混合物を適用した背景としては、トンネル内舗装構成がコンポジット舗装であったことと、高機能舗装への改良にあたっては、中間層を必要とし既設舗装厚さの変更が困難であったこと、更に、明り部の舗装が高機能舗装化されてきており、明り部とトンネル内の路面のきめ深さ(テクスチャー)の連続性を保たせることを目的としたものである。ハイブリッド舗装混合物の適用は、横浜(管)に次ぐ全国2番目の試験施工であり、トンネル内への適用では、今回が全国初である。本文は、今回の試験施工に際し実施した、ハイブリッド舗装混合物の積雪寒冷地での適応性に関する検討結果と試験施工(本施工)から一冬季経過後の状況までを報告するものである。 |