平成16年における北海道の交通事故死者数は387人であり、2年連続で400人を下回った。しかしながら都道府県別の交通事故死者数では2位の愛知県を23人も上回り、平成4年以来、13年連続ワースト1位を記録する事態に至っている。北海道の交通事故の特徴としては、正面衝突事故による死亡者数の割合は全国に比べ約2倍であり、路外逸脱や工作物衝突の車両単独事故の割合も高い。このような状況の中、北海道の国道のセンターラインには、正面衝突事故対策としてランブルストリップスの普及が進められており、効果を挙げている。これにより、路外逸脱や工作物衝突の交通事故対策としても、ランブルストリップスを車道路肩へ設置することを検討している。これまで、ランブルストリップスを車道路肩へ導入するに当たり、当研究所が所有する苫小牧寒地試験道路において試験施工を行った。さらに、これを利用して乗用車に対する注意喚起効果および車道路肩を走行する自転車や原動機付自転車(以下、原付)、バイクなどの二輪車に対する安全性についての確認を行っている。本年は、一般国道238号稚内市内の車道路肩において、ランブルストリップスの試験施工を行い、乗用車による振動・騒音測定や車道路肩を走行する自転車利用者に対しアンケート調査を実施している。本稿は、これらの現地調査の結果や車道路肩への導入に対する課題について報告する。 |