「幣舞橋」は釧路市の中心部にあたる一般国道38号線の終点に位置し、旧釧路川に架設されている。前橋は北海道庁釧路土木事務所の手により、昭和3年10月に架設され、その半世紀に及ぶ歴史、景観の美しさ、夜霧にかすむ幻想的なたたずまい、橋上よりみる秋の落日の美しさなどから市民に広く愛されてきた。今回、橋体の老朽化、戦時中の爆撃による損傷、交通量の増大かつ車輌の大型化などにより架換えをすることになった。架換えに当り、幣舞橋の架設地点は日交通量46,705台、歩行者11,034人であり、又、旧釧路川は漁船、ハシケ及び木材運搬航路であり、水、陸とも釧路市の要となっており、市民の生活と密接に結びついているためできる限りの工期の短縮を計る必要と、市民の関心の高い新橋が前橋に増して誇りうる橋梁となるよう検討を重ねた。本橋下部工は昭和50年7月に着手し、基礎地盤が比較的浅いため鋼矢板仮締切による直接基礎ラーメン構造とし、橋台橋脚には流氷接岸による表面の損傷防止のため、石積を施工し前橋のイメージを残すよう配慮した。又、工期短縮のため、厳寒期も継続して施工を行い昭和51年6月に下部工の完成をみた。本文は、不発弾探査、旧橋解体 下部工 石積の設計・施工について報告するものである。 |