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 ヘリコプターによる傾斜樹林地の不耕起草地造成-大樹地区の事例-

作成年度 1976年度
論文名 ヘリコプターによる傾斜樹林地の不耕起草地造成-大樹地区の事例-
論文名(和訳)
論文副題 昭和51年度(E-12)
発表会 昭和51年度技術研究発表
誌名(No./号数) 昭和51年度技術研究発表
発表年月日 1977/02/25
所属研究室/機関名 著者名(英名)
矢野義治
中島茂雄
菊地正治
抄録
農業分野での航空機利用は、病虫害発生の予防や防除のための薬剤散布および肥料散布などが主なものであり、附随的には農産物の収穫物や諸機材の運搬などに利用してきた。北海道の草地におけるヘリコプターの利用は、昭和43年に十勝中部地区大規模草地で2haに施肥したのが最初である。その後のヘリコプター利用による施肥散布試験結果から施肥については技術的に可能だとの見通しを得た。今後のヘリコプター利用上の問題点は広域施肥などでの経済性の検討である。本報告の不耕起草地造成においてヘリコプターを利用した理由は、対象地の地形条件とりわけ傾斜が急で、機械施工では危険をともなうこと、人力による施工においても諸資材散布が不均一になることや、労働力にも限界があり、かつ施工能率経済性の比較検討においてもヘリコプター、機械、人力ともに大差ない結果を得た。ヘリコプターによる散布は土壌改良資材、種子肥料の混合物の2回行なった。資材類は対象地にほぼ均一に散布されたことが確認出来た。また対象地の6ヶ月後の変化は、施工前に重放牧した区においてほぼ70%がササから牧草に変化していた。以上のことから急傾斜地で人力、機械施工の困難なところでも、ヘリコプターの利用により土壌改良資材、種子施肥が可能であり、前植生の処理を十分にしておれば、肉牛等のストッキングによりササを征服し草地化出来ることを実証した。
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