国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 沙流川総合河川計画について

作成年度 1977年度
論文名 沙流川総合河川計画について
論文名(和訳)
論文副題 昭和52年度(D-10)
発表会 昭和52年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和52年度技術研究発表会
発表年月日 1978/02/24
所属研究室/機関名 著者名(英名)
相坂良一
服部博
山下正吉
大塚正登志
抄録
河川と流域、そしてそこに住む人々の係り合いは洪水災害だけでない。水利用を通しての結びつきはより切実な日常的な問題である。水は生物生存の根源であるだけでなく人々のあらゆる活動にとってもそれは欠くことの出来ない資源である。河川はその主たる供給源として人々に対して無限の価値をもっている。河川に寄せる国民の期待と不安は大きい。それは河川が一方では豊かな自然と水の恵みをもたらしまた他方ではしばしば洪水災害に大きな犠牲を強いるからである。このため人々はひたすら河川とのより良き共存関係を願いそのために営々と進めて来たのが治水事業である。しかしながら、永年にわたって築き上げたこの共存関係も近年の著しい経済社会の発展とそれに伴なう国土の開発などにより急速に変化しつつある。今日、河川行政の主要課題は河川と人間社会との共存関係のギャップをいかに埋めるかが最大の課題であろう。しかしそれは、ただ現状の追認に留まり将来の展望なしには進めることは出来ないものである。河川はその流域の姿を忠実に反映するという。河川の問題の多くはその流域の問題にほかならない。ここに流域を含めた面的な総合河川計画の必要性があるといえる。総合河川計画においては、流域の区分および各種機能の評価を行うことによって河川からみた流域のあるべき姿とそれに期待する機能を設定するとともに、陸水の制御・誘導、土砂流出の制御・調節および環境の維持・改善等に関する基本方針を設定するものであり、それぞれが互いに関連、補充し合い全体として調和のとれたものとして設定されなければならない。沙流川流域は第1次産業を主軸に地理的条件から、道央、道南、道東を結ぶ動脈としての発展と、本道における大規模プロジェクトとして着工した苫小牧東部大規模工業開発による基地関連の隣接地域としての波及効果や、水供給の役割としての発展が予見されるため、この立案の基礎条件を設定するためにも総合河川計画を策定し、将来における流域のあるべき姿の中で、河川および流域にどのような機能を期待すべきかを求めようとするものであり、計画全体フローは、流域のあるべき姿および期待される機能さらに陸水、土砂、環境各計画の基本方針を設定するためのベースとなる各種流域機能の評価について、その基本方針と方法について検討を加えた。
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