国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 粗粒材料のセン断強度(2)

作成年度 1977年度
論文名 粗粒材料のセン断強度(2)
論文名(和訳)
論文副題 昭和52年度(E-15)
発表会 昭和52年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和52年度技術研究発表会
発表年月日 1978/02/24
所属研究室/機関名 著者名(英名)
岸洋一
抄録
ロックフィルダムの透水性部には、ロック材、砂レキ材などの粗粒材料が用いられる。この粗粒材料のセン断強度は、ロックフィルダムの安定に大きな影響を与える。実際の盛土に用いる粗粒材料のセン断強度は、粒径が非常に大きなものが含まれるため、実験的には求められない。このため、最大径を200mm程度として、各種の大型セン断試験機を用いて試験を行なっている。非粘着性材料としては、従来、小型のセン断試験機により、砂を用いた実験が数多くなされ、ロック材、砂レキ材などのセン断挙動の推定に、少なからず寄与している。しかしながら、砂は個々の粒子が十分に淘汰され、粒子形態はほぼ一定し、圧縮、セン断などの応力の低い範囲では、粒子の破砕がほとんどなく、粒度組成の変化は少ない。これに対して、ロック材、砂レキ材などの粗粒材料は、表面の滑らかな円レキから、角張った角レキ、あるいは板状、塊状のものなど変化に富み、岩の種類により低い圧縮応力で破砕されるものもある。このため、砂とは異なる性状を示す場合が多い。粗粒材料のセン断強さに影響する要因として、岩片は材質(材料自体の強度)、粒子の形状、粒度組成、密度(間ゲキ比)、含水状態などを内的要因、セン断試験機戒特性、セン断試験方法などを外的要因として分類した。著者らの実験においても、間ゲキ比、粒度組成、粒子形状などがセン断強さに及ぼす影響が明らかにされている。このようなことから、粗粒材料のセン断強さに及ぼす影響因子を分類した。因子のうち、材料自体、密度、含水比、あるいはセン断条件などは、本質的なセン断強度の違いを示すものであるが、試験機の種類によるセン断強度の違いは、試験誤差ともすべき性質のものである。しかし、現実にはセン断試験機が異なれば、セン断強度は非常に異なり通常の試験誤差の範囲をはるかに越えるため、系統的に同一の試験機を用いた場合を除いて、試験結果の解釈、設計値の確定などに困難があることが多い。本報告においては、砂、および粒径の異なる2種類のロック材を用いて、三軸圧縮試験機、および一面セン断試験機により、セン断試験を行い、これらによるセン断強度の違いについて述べる。
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