国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 傾斜堤の水理機能に関する調査研究(第1報)

作成年度 1977年度
論文名 傾斜堤の水理機能に関する調査研究(第1報)
論文名(和訳)
論文副題 昭和52年度(F-2)
発表会 昭和52年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和52年度技術研究発表会
発表年月日 1978/02/24
所属研究室/機関名 著者名(英名)
及川研
抄録
本調査研究は、実際に施工されている傾斜堤の構造形式、各種諸元等の実態調査とともに、水理模型実験を行なうことにより、傾斜堤の伝達波特性を主とした水理機能に関する諸現象の把握、およびそれを踏まえた設計法の確立を目的とするものである。傾斜堤は地盤の凹凸に比較的関係なく施工できること、波による洗掘や沈下に対し順応性があること、簡単な施工設備で十分施工できること、などの長所をもち、汀線近くの防波堤、あるいは施工施設がそれ程整っていない地方の港湾漁港の防波堤として採用される場合が多い。しかし施工例の全体に占める割合は比較的少なく、また傾斜堤の水埋機能、すなわち越波を含む伝達波特性、反射波特性、堤内部のエネルギー消散特性および堤背後に生ずる流れなどの把握が不十分なことなどの理由により、必ずしも設計法が確立しているとは言えない。中でも伝達波特性は、傾斜堤の場合、他の防波堤と比較してそれが大きいことが短所であり、また港内静穏度を算定する上でどうしてもその特性を知る必要があるため、最も身近な問題となっている。傾斜堤の伝達波特性に関する実験的研究としては、沼田・岩崎、服部・堺、三浦・遠藤、鴻上・時川などの研究があり、また現在改訂中である「港湾施設設計指針(案)」にも、服部らの研究が一部紹介されている。これらの研究により、伝達波特性についてその一部は明らかになってはいるが、波高伝達率に対する堤体幅、ブロックの大きさ、ブロックの種類、法勾配および中詰ブロックの有無の影響などについての定量的な検討は現在まで不十分なように思われる。今回の報告は、今年度行なった模型実験」の結果にもとづき、波高伝達率と波形勾配との関係、その表式化、波高伝達率に対する堤体幅とブロックの大きさの影響、および反射率について検討し、若干の考察を行なったものである。
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