国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 河川事業と修景問題

作成年度 1978年度
論文名 河川事業と修景問題
論文名(和訳)
論文副題 昭和53年度(D-5)
発表会 昭和53年度技術研究発表
誌名(No./号数) 昭和53年度技術研究発表
発表年月日 1979/02/23
所属研究室/機関名 著者名(英名)
橋本識秀
佐々木庸介
抄録
河川とは流域内の生命活動すなわち人間の生活をはじめとして全ての生態系の生命維持に不可欠である水の通る路である。河川計画とはこの生命活動全般に影響を及ぼす計画であり、立案検討にあたっては、この事実を充分認識し、その影響力について深く洞察すると共に望ましい流域のイメージを念頭におき、それを実現させるよう努力することが必要である。また河川事業が及ぼす影響の年次的な長さを忘れてはならない。例えば石狩川では明治42年に石狩川治水計画調査報文が策定され、それに基づいて河川改修が実施されて約1世紀の年月の経過があって今日の流域の発展・繁栄がもたらされている。同様に現在実施されている河川事業は年月を経て、生態環境と密接に結びつき、人間活動を囲む歴史的環境を形成し几土として後の世代へ引き継がれてゆくものと言えよう。河川事業は実施される時点での全ての見識・英知の結集のもとで実施されるべきであり、あらゆる方面からの知見・議論が必要という考えに立ち、ここでは新たに修景という要素についていくつか考察したものを報告するものである。修景問題が持つ多様な要素のうちで重要度が高いと思われる環境単位と修景のリズムについて考察を加えた。環境単位とは生態活動を安定的に保全するために必要な圏域の大きさであり、リズムとは河川と流域の相互関連を通じて生み出され自然の固有値のように安定したリズム及び人間の社会活動によるリズム、生物体として人間が持っているリズムなど多種のリズムの調和をはかり、一方選別し保全を行うことである。
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