国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 北海道の河川における蛇行特性について

作成年度 1978年度
論文名 北海道の河川における蛇行特性について
論文名(和訳)
論文副題 昭和53年度(D-11)
発表会 昭和53年度技術研究発表
誌名(No./号数) 昭和53年度技術研究発表
発表年月日 1979/02/23
所属研究室/機関名 著者名(英名)
郡義和
抄録
近年、大河川では河川改修が進捗し、越水、破堤等による災害は減少しつつある。すなわち、それは疎通能力の確保と洪水の速やかな流下を主眼にして行われた河川改修の成果である。改修方式としては、引堤、ショートカット、河床掘削、低水路拡幅等があるが、この計画の策定に際し、従来は流れを主に1次元として取扱ってきた。しかし、河道は、蛇行する特性を持ち、また個々の河川には、それぞれ地域的な河道特性がある。このような特性は、単に1次元解析で理解できるものではなく、それらを無視した河川改修は、いたずらに河道を乱すだけで、河道の維持、管理の面で大きな負担を増すことになる。近年、蛇行に関する調査研究が進むにつれ、河道の1次元的取扱いから、流水の平面的挙動も含めた3次元的な取扱いが可能となってきた。すなわち、ほとんどどの河床にも見られる砂レキ堆が、流水の蛇行に関係し、洪水時の3次元流況を知る上で重要な手がかりとなることがわかってきたからである。砂レキ堆は、 ripples, dunes 等の小規模河床形態とは異なり、河幅の数倍という大きさで発生する中規模河床形態である。この為砂レキ堆の形は、流れに起こった局部現象としてでなく、平均的な3次元的流況に対応したものとして河床に現れる。このことを木下は、「3次元的流況を印鑑とすると、その押した後が砂レキ堆である。」と表現した。蛇行と密接な関係を持つ河道計画上の問題点を上げると、(1)低水路法線計画、(2)捷水路計画、(3)分合流の処理、(4)水衝部の維持、(5)砂利採取及び河床掘削、(6)河口処理、(7)取水位置等がある。これらの問題は、従来は経験的に処理され、蛇行現象との関連で計画するということは少なかった。このことから、建設省技術研究会の指定課題、「河川の蛇行に関する研究」として、昭和50年度より、全国主要83河川について蛇行特性の調査、解析が行われ、今年度、その最終報告が河道計画の技術指針という形で報告された。本文では、この最終報告を基本におきながら、北海道河川の蛇行特性を全国河川との対比で考察し、さらに、最終報告ではふれなかった蛇行特性の法則性についても言及したものである
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