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 国営農地開発事業西別地区における明渠排水の汚濁除去工法について

作成年度 1978年度
論文名 国営農地開発事業西別地区における明渠排水の汚濁除去工法について
論文名(和訳)
論文副題 昭和53年度(E-17)
発表会 昭和53年度技術研究発表
誌名(No./号数) 昭和53年度技術研究発表
発表年月日 1979/02/23
所属研究室/機関名 著者名(英名)
沢井亮沼
矢部正幸
抄録
昭和40年後半より、北海道全域において、とりわけ、漁業と農業開発が盛んな道東方面において、なんらかの形で水に関連する開発行為が河川の水質を悪化し、遡川性のサケ、マスの漁獲、再生産に重大な影響を及ぼすとして指弾される事例が多くなり、開発側にとって特に入念な環境問題に対する配慮が必要な状況となった。国営農地開発事業西別地区は、一部の農地造成と排水路掘削を行った段階で、主として酸化鉄、鉄ベクテリアに起因する赤褐色の浮遊物が発生し、流氷を汚濁させ、サケの需要な漁獲場であり、また、稚魚の放流の場である西別川に深刻な影響を与えたとして漁業者から指摘され、農地開発のおける河川汚濁の問題で騒がれた地区である。本地区における現象が果して漁業者が指摘するように漁業生産に悪影響を与えたかどうかは別として、道東方面における農業開発を促進する立場から、少しでもこのような現象の発生を防止し、環境問題の解決に資したいという立場から、本件に関して汚濁除去工事を施工した。その結果はかなり良好で、問題発生以来、漁業者は本地区の工事については一切施工することはまかりならぬという態度であったが、その硬化した姿勢を和げ、開発行為についてもケースによっては施工を認めても良いという状況となった。酸化鉄等による汚濁の防止、除去対策は比較的厄介な問題のひとつと思われるが、本件において一応の成功を見たので、その経過を報告し参考に供したい。
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