最近の北海道開発局におけるロータリ除雪車の動向として、機構的にはワンエンジン方式で、機関出力では200~400PS級の機械が主力となっている。通常、これらの機械を構成する装置としては、オールスピードガバナを装備したデイゼル機関と可変容量ポンプ・モータによる走行装置およびオーガ・ブロワによるツウステージタイプの除雪装置からなっている。この様な特性の異なる装置の複合体としてのロータリ除雪車を考えるとき、機械に附与されている所期の性能を発揮させるためには充分な保守整備と熟練したオペレータが要求される。さらに、機械の大型化および高速化の傾向はオペレータの熟練度のみに頼ることは困難となりつつある。この点を解決するためには運転操作の簡素化および自動化を進める必要がある。これらの諸事情から北海道開発局では建設機械開発調査費第13専門委員会を設け、ロータリ除雪車の効率化のための調査試験を行うこととなった。本報告では運転操作の自動化の一環として除雪負荷量と機関管制の関係を自動化するための考察を行うべく、400PS級ロータリ除雪車を使用して除雪負荷量に対するエンジン回転数、エンジントルク、除雪装置に掛る駆動トルクなどの基本的諸量について調査を行ったのでその結果を報告する。 |