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 有珠山における泥流の発生・流動機構に関する調査研究

作成年度 1979年度
論文名 有珠山における泥流の発生・流動機構に関する調査研究
論文名(和訳)
論文副題 昭和54年度(A-6)
発表会 昭和54年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和54年度技術研究発表会
発表年月日 1980/02/22
所属研究室/機関名 著者名(英名)
西部悦寿
佐々木晴美
能登繁幸
川西是
抄録
那須火山帯に属する有珠山は、昭和52年8月7日に大噴火を起し、同年8月9日までに十数回の噴火を繰り返した。この噴火によって有珠山麓には多量の噴出火山灰が堆積しさらに、同年11月から翌年の10月下旬まで、ひん繁に起きた水蒸気爆発によって細粒の噴出火山灰が降下・堆積した。現地では、噴火直後から、泥流・土石流の発生が懸念されていたが、53年9月26日、10月16日、24日には、降雨に伴い、西山川、小有珠川において予想を上回る大規模な泥流が発生した。このような状況のもとに、土木試験所では、泥流等に関する二次災害の防災技術に貢献できる基礎資料を収集する目的で、泥流に関する室内模型実験、構内実験ならびに現地調査などを実施して来た。すなわち、昭和52年の噴火直後には、噴出火山灰の堆積状況と、その工学的性質に関する現地調査を行ない、この調査をふまえて、降雨による火山灰斜面の侵食・崩壊状況を把握する目的で室内模型実験をおこなった。昭和53年度は、火山灰堆積斜面におよぼす表面流出水の影響を調べるため構内模型実験と現場浸透能試験を行なうとともに、降雨観測と並行して、斜面の侵食・崩壊特性などに関する現地調査を行なった。昭和54年度は、火山灰の流動性に関する室内実験と現地における降雨観測ならびに泥流の発生・流動状況に関する現地調査を行なう一方、積雪・降雨期の泥流の運動機構を解析する目的のもとにビデオカメラを用いた泥流観測装置を設計・製作し、現地に設置した本装置で泥流の無人観測を行なってきた。この報告は、これら一連の調査によって得られた数多くの資料を整理検討して、有珠山における泥流の現象を追求し、その発生・流動機構について考察を加えた結果を述べるものである。
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