積丹半島を横断する一般国道229号当丸~六志内間は低規格の道路となっており、冬季には最多積雪深4.0mにも及び、雪崩、吹き溜りなどの発生が随所でみられ、11月初旬~5月下旬は交通止めとなっている。このため北後志圏の主要幹線道路として冬期交通確保のため、現在、鋭意防雪、防災対策に併せて改良を進めている。特に通称「大雪崩」という地区名で呼ばれている箇所は、大規模な雪崩、吹き溜り、あるいは落石の発生が随所でみられ、昭和51~53年に防災調査を実施し、覆道案、橋梁案の比較がなされ、工事費、施工性、自然環境への影響などを考慮して、橋梁として計画された。上部工は、3・4径間連続鋼鈑桁下部工は、橋台、橋脚とも深礎杭基礎である。工事は、昭和54年度から開始され、No.3~No.13ピアー下部工の11基を着工し、昭和57年度供用開始の予定である。深礎杭の施工にあたっては、地質が複雑に入り組み、さらに急傾斜沢地形などによって、計画した基盤岩深度に大きな変更があり、杭長変更の必要と、施工中における種々の計画変更の必要性が生じた。今回は、これら施工時における杭長変更(特に支持層判定)の経緯と方法、地震探査と施工実績の対比など、施工上の問題点について報告したい。 |