国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 流域管理調査について-メッシュデータと流出モデル-

作成年度 1979年度
論文名 流域管理調査について-メッシュデータと流出モデル-
論文名(和訳)
論文副題 昭和54年度(D-22)
発表会 昭和54年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和54年度技術研究発表会
発表年月日 1980/02/22
所属研究室/機関名 著者名(英名)
大串国弘
鈴木英一
紙谷俊昭
抄録
第三次全国総合開発計画(昭和52年11月決定)における北海道の役割は、21世紀に向かって豊かな国土資源と大きなゆとりをもつ人口容量を生かし、新たな居住空間を創造して定住の場を拡大していくというものである。このため今後の定住人口の伸び率及び産業生産額の伸び率は全国に比べて、順次高まることが予想される。 このとき石狩川流域は新北海道総合開発計画(昭和53年2月決定)にも示されている様に、札幌を中心とする中枢管理、工業、流通の拠点である道央都市総合環境圏を主として、7つの地域総合環境圏を持ち、将来の北海道の発展にとって重要な役割をもつ。北海道の面積の20%を占める石狩川流域は、明治以来開拓が進められてきたが、この進展形態は滝川より下流、札幌、千歳、岩見沢付近ではまず治水事業すなわちショートカット工法により、泥炭地を農作可能地に変えて流域を開拓していき、開拓による農地の拡大に伴い都市が広がってきた。これは治水事業が流域の開発をもたらしめたことを示すものである。しかし昭和30年代に入ると札幌東部、北部を中心に、未だ河川氾濫地域である低平地に人口の集中、資産の集積の現象が表われ、土地利用の変化による洪水流量の増加と合せて、融雪出水、大雨等による洪水被害は増加する傾向を示し、このままでは治水事業が流域の後追を強いられ、さらには急激な開発に対処できなくなる恐れもでてきた。この様な急激な流域の開発は治水面だけでなく、水需要の増大、水質の悪下など利水面にも大きな影響を与えるが、こうした流域全般の治水利水安全度の低下に対して従来の線的な治水事業で対応することは困難であり、今後は流域の特性に見合った適正な開発と保全の誘導を図るという面的対応で流域管理を図らなければならない。本調査は、流域管理を図ることを目的として、まず流域の持つ自然的、社会的情報を数値化して、メッシュ毎にたくわえ、このデータから流域の特性を調べようとするものであり、今年度は主に土地利用状況と洪水流出の相互関係について考察するために、特性曲線法による流出モデルを作成したが、ここでは流出モデルの作成に必要であったメッシュデータの処理と流出モデルの概要について述べるものとする。
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