北海道の農村がその活力を維持・発展していく方策としては、生産者と消費者が交流する機会を通して情報を共有するとともに、消費者が生産者とが「顔が見え、話ができる」関係で地域の農産物や食品を購入する機会を提供できる地産地消の取り組みを高めていくことが重要である。一方、北海道開発局では、平成16年度より「地域協働プロジェクト2004」と題して、地域の方々との協働により、これまでの知識・経験・技術を活かし「活力があり住みやすく北海道らしい地域社会の形成を図る」ことを目的に、今後行う公共事業や現在ある公共施設の有効活用などの事業展開に工夫を行っている。そのような中、当開発建設部においても「公共施設の多様な利用」の観点から、国道237号線に設置されている旭川道路事務所の西神楽除雪センターにおいて、試行的に農産物直売所の運営調査を昨年に引き続き行った。この「公共施設の多様な利用」とは、道路、河川、港湾など様々な部内の公共施設を本来の目的に限らず有効に活用することによる地域振興はもとより、いろいろな形で利用して頂くなかで地域の将来像を共に創っていくことを目的としている。本報文は、今回の取組みによって得られた効果や今後の同様な取組みを実施していく場合の課題について検討を行ったものである。 |