道路々面の雨水は路側に設置されている雨水桝に流れこみ桝内で自然沈降後、管路に流れるが残滓物として生じる汚泥は管路閉塞の原因となるため除去する必要がある。この汚泥量は一般的には舗装率、通行する車種、路面の清掃回数などが因子系となるが、特に北海道の道路は冬期間積雪により路面清掃ができないために積雪期間に持ち込まれた土砂、塵埃、およびタイヤチェーン、スパイクタイヤなどで削りとられた舗装材の微粒子などが路側に帯状に堆積し、これが融雪期に集中して桝に流れこむため短期間に大量の汚泥を処理しなければならない特殊事情にある。しかし現在の所、バキューム車などの機械力施工では汚泥が多量の水を含んでいるためと、都市の過密化により捨場が制約されるため運搬距離が長くなるなど運搬効率が悪いうえに捨場の環境をいちじるしく悪くするなどの弊害がある。また人力施工は多くの人力を必要とするため人員の確保が困難であり、しかも一度路上にあげるため非衛生的であるなどの問題がある。このような非衛生的な汚泥を効率的に、かつ公害を発生しないよう衛生的に処理する工法、並びに機械の開発を目的として昭和46年度から上記部局の関係者にて調査委員会を組織し、建設機械開発調査費にて調査を進めてきたが、ここにその調査結果の概要および昭和48年度において製作した設置式汚泥処理プラントの構造などについて述べる。 |