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 工程管理技法における2、3の問題点-コストタイムカーブ法の活用について-

作成年度 1974年度
論文名 工程管理技法における2、3の問題点-コストタイムカーブ法の活用について-
論文名(和訳)
論文副題 昭和49年度(A-5)
発表会 S49年度技術研究発表会
誌名(No./号数) S49年度技術研究発表会
発表年月日 1974/04/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
尾山哲
高橋沙
抄録
工事の監督員という職務は、意識するにせよしないにせよ、工事が行なわれている間は、工程管理を行なっているものである。しかし、その多くは多分勘によって行なっているように思われることである。いわゆる勘によって工程管理を行なうには、かなり高度の経験を必要とするであろうし、またこの経験があったとしても、必ずしも成功するとは限らないのが実状である。開発局では、従来より契約の工程表として、横線式工程表が用いられており、作り方の簡易なこともあってか、特に問題となることもなく、利用されていたようである。しかし、昨今のように工事規模が大型化し、高度化された内容を含む工事の増加と共に、横線式工程表にもとずく工程管理技法のみでは十分対応できず、この技法の欠点が目立ってきたように思われる。当建設部の道路関係事業の執行にあたり、従来の横線式工程表は、契約工程表として取り扱うが、この基礎資料として、ネットワークによる工程表か、コストタイムカーブによる工程表の作成を義務づけ、この資料によって、工程計画の妥当性をチェックする手法を試行的に採用した。コストタイムカーブは、いわゆるカリフォルニヤのバナナ曲線として知られているもので、一種の累積グラフ式工程曲線に上限下限の範囲を与え、この範囲に工程が入っている限り、工事の進行は順調と考えてよく、この安全圏を下まわったときが、工程管理上の危機として、必要な管理と措置を行なうものである。一年の試行結果によると、きわめて簡単なコストタイムカーブによる工程管理技法が、勘による工程管理から、科学的工程管理への脱皮を目指す筆者たちの期待に十分とはいわないまでも、相当程度答えてくれたものと確信している。本文は科学的工程管理技法を求める方々に多少とも益するところがあれば幸いと考え、工程管理の原則と管理の実態、工程曲線の望ましいパターンと工程計画設計の要点、コストタイムカーブの作表法と管理手法を紹介し、試行結果の実例により判断した2、3の問題点について、その概要を報告するものである。
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