北海道のような寒冷地において道路を築造する場合、凍上防止対策を考慮しなければならないが、現在、この対策工法として置換工法が広く採用されている。そしてこの場合、凍上抑制層用材料として一般に火山灰や砂などが用いられている。これら材料の施工現場での締固め管理方法については、火山灰では、球体落下試験法により行なわれているが、砂については、適切な締固め密度管理試験法が、未だ確立されていない現状にある。そこで本研究室では、凍上抑制層用材料としての砂について、簡単で、しかも正確に測定可能な試験方法を見い出すため、室内において圧縮試験機により密度が既知の試料を作製し、この試料について、コア-カッター法、突砂法と注砂法による砂置換法、球体落下試験法の4種類の試験法の精度を調べるために比較実験を行なった。現在、路床と路盤の締固め管理方法として考えられているのは、上記の4種類の試験法の他に、衝撃式地耐力試験法があるが、第2報において概ね良好な結果を得た突砂法と注砂法による砂置換法、コアーカッター法の3種類について再度、実験を行なった。なお、火山灰については簡便な球体落下法が用いられていることから、砂についても同一試験方法で測定できるのではないかと考え、前回の試験装置の改良型を用いて実験を行なった。本報告は、上記の4種類の実験結果について取りまとめたもので、昭和47年度を初年度とする路盤材料および路盤工の試験法に関する研究の継続実験である。 |