国営かんがい排水事業「篠津中央二期地区」では、老朽化の著しい石狩川頭首工(昭和38年竣工)を全面改修し、維持管理費の節減と河川工作物としての安全性の確保を図るとともに、石狩支庁および空知支庁管内の1市2町1村の農地7,460haの農業用水を安定的に確保することで、農業経営の近代化とに資することとしている。石狩川頭首工は、現頭首工の下流約300m下流、石狩川河口から約55kmに建設中の堤長252.5m堤高4.62m、頭首工敷高EL=0.58m、計画取水位EL=5.10m、計画最大取水量37.493m3/sの頭首工である。型式は、フローティングタイプ全可動堰であり、洪水吐5門(径間長42.0m)、土砂吐兼用閘門式魚道2門(径間長20.0m)で構成されている。ゲート型式は、シェル構造ローラゲートを採用している。また、管理橋は北海道広域農道整備事業との共同事業となっている。地区工期は平成25年度の完了予定としている。本体工事は約10年の工期を設定し、施工中の河積阻害や経済性、工期を考慮し、右岸部、中央部、左岸部の3期に分け、二重仮締切で施工することとしている。第1期は平成15年度から平成17年度の3ヶ年で中央部から施工し、平成16年2月に「石狩川頭首工第1期建設工事」および「石狩川頭首工門扉外第1期建設工事」を各々3年国債工事として発注し、平成18年3月に完了した。本報文は石狩川頭首工第1期建設工事のうち、仮設工事の施工結果について報告するものである。 |