公共事業の見直しが進む一方で、国民の道路行政に対する期待は多様化し続けている。「平成19年度道路局重点施策」の中で、『安全・安心基盤の確立』がうたわれており、今後防災は一層重点項目となる。小樽開発建設部管内では、国道229号豊浜トンネル岩盤崩落事故や台風18号による大森大橋の被災といった大規模自然災害・事故が発生しており、道路管理者として、ハード整備とともに迅速かつ適切な情報提供といったソフト的な対応が重要となってきている。また同施策の中で、『観光立国』もテーマとしてあげられ、後志地域においては、小樽やニセコなど人気の高い観光地を多く有し、道内外から多くの観光客を迎え入れている。このような様々なニーズに答えるには多様な担い手参画による道路空間の一体的な整備・管理が必要である。北海道コカ・コーラボトリング(株)では、自動販売機に様々な付加機能を加え、地域防災の情報を提供できるシステムを構築し、地域貢献に役立てていた。同社と当建設部は、民の地域貢献と官の公益提供という両者の協働が有用であるとの一致をみたことから、地元自治体と一体になり、地域貢献と防災情報の提供を基とした協働事業(「おしらせ道ねっと」) を立ち上げた。本報告では、地域や民間との連携による自動販売機を活用した情報提供の取り組みについて報告するものである。 |