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 耐磨耗排砂管の実用試験について-2H鋼板とSS41軟鋼板の比較-

作成年度 1963年度
論文名 耐磨耗排砂管の実用試験について-2H鋼板とSS41軟鋼板の比較-
論文名(和訳)
論文副題 昭和37年度(56)
発表会 昭和37年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和37年度技術研究発表会
発表年月日 1963/08/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
小嶋一義
抄録
ポンプ浚渫船における送泥用排砂管には現在までその使用上種々の問題があり、浚渫工事における直接の使用者とその製作および修理に携わる者の等しく苦慮するところであるが、これらの問題も含め、もっとも大きなファクターに経済性をあげられると思う。これはその各々の工事単位でみれば、単価が割合安い上に使用につれ次第に摩耗破損をきたすので、消耗品として扱かわれ、工事変換期が年度変わりにその都度補充されているが、最近のような工事の増大や、その規模の拡大に伴う排泥箇所への距離の延長がその損耗を非常に大きなものにしている。しかし、この経済性(安い材料をもって長時間の使用に耐えるもの)と作業性(工事の進捗に伴って行なう施工現場の段取換に要する労力と時間の軽減など)の問題を満足できる適当な材料が他に見当たらず、結局普通軟鋼板が使用されているのが現況である。最近合成樹脂による新しい材料の使用が増加し、ある部門においては鉄やその他のパイプに取ってかわりその長所を良く利用されているようである。当局においても篠津の実用試験では成功している報告があるが、帯広における硬質塩化ビニール管の使用実績には種々問題が発生している。殊に土質により非常に摩耗程度が異なっており、このため一般には土砂の送泥には現在のところ鋼板類に限定されるすう勢であると思われる。本試験では数ある鋼板の中で、入手製作の容易で経済効果のあるものとして高張力鋼板を選択し、土質の異なる各現場における普通軟鋼板との実用比較を行なうことにした。ここで、高張力鋼板の選定にあたり日鋼2H鋼板を使用することにしたが、これは日鋼研究室において高張力鋼板の耐摩耗性について排砂管を主眼とする湿式摩粍試験による室内試験を行ない、その結果が普通軟鋼板SS41の約2倍の耐摩耗性があると報告されているものである。土質による摩粍の定説は皆無に等しく、結局最終的には広い条件による実用試験と前記室内試験との相関関係が解明されれば、今後のこの種の材料選定へのひとつの足がかりになるものと考える。
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