今度の経済成長に伴い増加される物資の輸送を円滑に処理するための必要条件として、主要幹線道路の全線改良舗装化が叫ばれ、年々道路整備の予算も大型化されて、今まで技能職人の作業とされていた舗装工事も機械化されてきている現在、北海道における舗装の基層は、技能職人を必要とするアスファルトマカダム工法が、今日まだ各地で施工されているが、全国的な舗装工事量の増大は、これらの技能職人を益々少なくし、アスファルトマカダムの品質は低下し、平坦性が失われ舗装道路の致命的欠点となっている。またアスファルト用砕石についても、需要の増加に伴い、小企業体である砕石業者は比較的短期間である需要増加に、設備投資もできない現状で、必要量の確保も期待できず必然的に表層若しくは基層について、砕石を使用しない工法としなければならなくなってきている。以上のような条件から、アスファルトマカダムに変る工法として、比較的高い安定度が要求されるアスファルト表層に比べ、アスファルト系基層および上層路盤は安定度の要求が深さと反比例して減少するので、各地で安価で容易に入手できる切込砂利をアスファルトで処理した300kg前後の低い安定度の、アスファルト安定処理工法が施工されるようになった。ここでは昭和37年度に2級国道室蘭浦河線鵡川町地内舗装工事の基層および、苫小牧市勇払地内防塵処理工として施工した、アスファルト安定処理工を現地で行なった石粉の含有等量試験、並びに管理試験から得た結果を述べ今後の配合設計参考といたしたい。 |