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 自動堰の設計及びNeck分水工の施工について

作成年度 1964年度
論文名 自動堰の設計及びNeck分水工の施工について
論文名(和訳)
論文副題 昭和38年度(51)
発表会 昭和38年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和38年度技術研究発表会
発表年月日 1964/10/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
斎藤三哲
抄録
美瑛川上流に頭首工を持つ本地区用水路は丘陵地帯を等高線に沿って蛇行し、受益地に向いその延長は大略20kmである。水路のほとんどはブロック装工であり、フリーボードは0.15~0.2mと許容最小である。このような水路への直接降雨量、山腹よりの洪水量、土砂流入による断面縮小量、あるいは分水装置の開閉などに対処して余水吐を作った。一般に水路の自動型余水吐としては横越流堰、サイホン余水吐、自動転倒堰などが使用されているが、横越流堰は越流水深を小さく限定した場合越流長は非常に長大となり不経済となる。このような場合計画水位以下0.15~0.30mを角落しとして洪水に備えているものもあるが維持管理の不便な山間部では実際には補助的役割としてしか働かず、決定的な余水吐とはならない。サイホン型は本地区でも2ヵ所設置した、うち1つはネルピック型の非常サイホン余水吐でこれは数cmの水位上昇でも機能を発揮する装置があり効果的ではあるが、もちろん所定のサイホン落差が必要である。フロートスイッチなどを利用した量動転倒堰は水門メーカーで製作されているがいずれも高価であり、またなんらかの動力が必要である。簡単な木製や鋼製の転倒堰も種々考案されているが堰側面または底面と可動堰本体との間からの漏水防止が困難であり、操作の確実性を欠く場合が多い。さらに本地区の用水は取水後石灰混入による毒水処理が施こされており計画水位以下に水路水位が低下してもなお余水吐よりの放流を続けることは、維持経費の損失となるので計画水位以下ある程度まで洪水量を排除したとき余水吐の機能が停止されることが望ましい。以上の諸条件を考慮し自動堰を設計施工した。
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