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 礼文第1隧道における自然換気についての考察

作成年度 1964年度
論文名 礼文第1隧道における自然換気についての考察
論文名(和訳)
論文副題 昭和38年度(29)
発表会 昭和38年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和38年度技術研究発表会
発表年月日 1964/10/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
高田和夫
戸部智弘
永山勝
抄録
1級国道37号線の静狩国道のうち、とりわけ礼文峠地内にあっては、縦断勾配10%を越す急勾配が随所にみられ、ヘヤーピン型の屈曲、数十箇所、有効幅員約5.0mで道南と道央を結ぶ重要幹線道路ながら、その輸送機能はいちじるしくそ害されている。ここに、道路整備5箇年計画により、礼文峠の真下に延長1,126m有効幅員6.5m、内空断面38.2m2、縦断勾配1.5%の直線隧道が計画され、昭和37年度より4箇年にわたり工事が行なわれることになった。さて、道路トンネルの建設計画に際し、近年とくに議論の的になるのは、いわゆるトンネル換気の問題である。道路トンネルの換気の必要性は、一にそれを利用する自動車類の廃気ガスの持つ有害成分のためであり、それら自動車の通行の安全性、快適性、および迅速性などを確保するためにも、トンネル内外の空気の間に新陳代謝をおこなわしめるなんらかの要因が必要となってくるわけである。このトンネル換気を、それを起因せしめる原因より大別すれば次のようである。イ.自然換気ロ.交通換気ハ.機械換気自然換気は、その生成原因から考えて、非常に不安定ないし不明りょうであり、交通換気もいまだイレギュラーで信頼に耐えないという理由から、機械換気がもっとも重視される課題となっているのは当然である。しかし、自然通風換気は山岳トンネルの場合などに、交通換気は一方向通行の場合に、ときとしてかなり有効なものがあり、機械換気設備を施したトンネルにおいても、これを合理的に管理するためには、自然風及び交通風の適確な把握を決しておこたるべきでないということがいわれている。礼文第1トンネルの換気計画については、自然換気がどの程度の長さの、どの程度の交通量まで有効であるかを知るため、当初のトンネル延長(m)と、交通量(台/時)との関係から、時間当り交通量200台以下を予想して(昭和37年度調、礼文華~大岸間日交通量154台)、トンネル換気は自然換気でまかなうこととし、したがって機械換気設備にみるような、あらかじめトンネル本体の工事と同時施工をせまられるダクト部分掘削やその他設備工については、設計に考慮しなかった。しかしながら、この決定には理論的な裏付に乏しいきらいがあるので、改めて自然換気なるものについて究明したのがこの報告である。
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