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 豊平川の融雪出水について

作成年度 1965年度
論文名 豊平川の融雪出水について
論文名(和訳)
論文副題 昭和39年度(44)
発表会 昭和39年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和39年度技術研究発表会
発表年月日 1965/12/20
所属研究室/機関名 著者名(英名)
小田代弘
山口甲
橋本織秀
抄録
北海道河川の特性は裏日本河川におけると同様、3月中旬から5月下旬まで、多雪年においては6月初旬にかけて、長期にわたる融雪出水現象(年間流出量の45%強を示す)があることである。一般に河川における出水現象は、台風、前線等による集中豪雨、長期間継続降雨による。夏期の降水洪水と春期における積雪の融解による融雪洪水に大別される、石狩川においては昭和31年水防法の改正時より洪水の予報を行なうため夏水に対しては種々の研究、観測並びに解析を実施し現在では水位相関法の段階から貯溜関数法の段階と進み流域平均時間降雨量から各本流の上流部地点のHydrographを予知し下流部へFlood Rootingを行なうことにより下流部のHydrographを予測しており、その演算はAnalog-computerを使用して、8地点のHydrographが直ちに描かれる状態に準備されている。融雪出水についても上流部地点のHydrographの算出過程以降に関しては夏水と同様、開水路の洪水追跡がそのまま通用出来るのであるから、現在準備された電子計算機を幾分増設する事により追跡計算は十分可能なことである。即ち降雨量の代りに各気象現象(温度変化、日射量、湿度 降雨量等)をinputすれば良いのである。融雪出水と夏水とを比較すると次のとおりである。1.融雪出水は一般に流出波形がflatであるため、洪水に対する危険重要度が低いと見られている。2.融雪期における資料等の蒐集が夏期に比べ困難を伴う。3.融雪出水は夏水における降雨量に相当する融雪量が気象条件に対して熱力学的検討が必要であり又融雪の流出量、到達時間が積雪深、積雪の比重などに左右されている。石狩川の融雪出水は極めて大きな流量を示しており、河川改修計画、水防止、又、水利計画においても重要なことであるので、本文は、融雪出水解析の第一報として、豊平川の融雪出水の概要を述べるものである。
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