開発局における道路除雪事業は年々その規模の拡大を続け地域における路線の社会的な重要性等から除雪区間の延長が叫ばれ増々延びて行く現状にある。これは常に発展し続ける社会構造と相俟って必然の成行といわねばならない。したがって除雪作業のより能率化及び工種の高度化についても同様に切望され考慮して行かねばならない問題である。最近の様に降雪期に入ってもほとんど交通量の減少しない国道においては除雪路面の仕上りや維持によっても走行する車輌に大きな影響を与える。なかんづく第1種除雪指定区間においては昼夜を問わず路線の確保を維持して行かねばならずこれらの業務に携さわる者の等しく苦慮するところである。この様な情勢にあって特に叫ばれて来たのが除雪の機械化であり種々の除雪機械も昭和31年の積寒法が制定公布されて以来次第に数を増し、現在では機種並びに台数共かなり大きなものとなって来た。また、これらの除雪機械の性能についても製作メーカの改良研究等もあるが、これにも加えて新機種の開発や試作及び北海道の特殊な前候風土に最も適合した機種の選択や改良、又これらの性能調査等当局関係諸氏の並々ならぬ努力によって大きな発展を続けて来た。しかしこれらの除雪機械もそれぞれの性能についてはまだまだ改良を加えなければならない要素が残されており、より一層の改良や試作研究がまたれるものである。さてこの様なことから此の度この除雪機械の中より高速除雪車と云われるダンプトラック系プラオ除雪車についてその問題点をとりあげ基本的な試験調査を試みたので、ここに報告を行ない、関係諸氏の御批判と御指導を抑ぎ今後の機械化除雪に少しでも寄与出来れば幸いであると考える。 |