心土破砕施工基準とは、重粘土地開発基礎調査の一環として、昭和38年から40年までの3ヶ年で、昭和37年に調査された重粘土構造分類調査の結果をもとに、網走支庁管内紋別附近と宗谷支庁管内浜とん別及び稚内附近を、あらかじめ土攘別に区分予定し、現地予察調査を行い、地形、地相など考慮して試験地を定めた。調査は心土破砕を主としており、平坦地域は傾斜地、地目は畑地、牧草地、原野等いろいろの地目別にこの心土破砕の施工についての歩掛及び、土攘の変化、また、土攘の変化に伴なう作物についての効果等の調査を行い、所謂特殊土攘地帯の土地改良を行ない、土地の生産力を高め、この地帯の開発のための改良法を決定するべく、調査を実施している。なお、重粘地における心土破砕施工効果については、網走管内小向試験地域は、当管内ポンニタチナイ地区の比較試験によっても立証されている。ここではその応用調査として、昭和38~39年度にかけて地形並びに土攘と、心土破砕施工能力等の関係を事業地区より抽出調査したもので、一方行なわれている土攘構造分類調査と併せ、地区別の自然条件に合った施工法、或は能率の推定資料を得る目的として行なわれたものを報告するものである。 |