近年、道路整備事業の促進により、道路の舗装、改良工事の進捗はめざましく、また、自動車輸送の需要の増加は著しいものがある。これに伴い、自動車は大型化重量化し、一方、主要幹線道路においては、舗装後の年数が長くなって、舗装面にクラックを生ずるなど破壊する個所も多くなってきた。北海道開発局では、昭和40年度に「アスファルト・モルタル及びトペカ等粗骨材を含む表層用合材の配合設計方法(案)」を提起し、表層用合材の配合設計を基準化した。これは安定度、すりへり性および施工性に重点をおいて配合を決定する方法である。しかし、アスファルト舗装については、この外、たわみ性や耐久性にもすぐれた性質をもっている事が望まれる。特に北海道のような寒冷地においては、冬期における凍上や、春期融解期の路盤支持力低下による不等沈下にも対応できる舗装が望ましく、このため、低温時における舗装体のたわみ性を解明する必要がある。本実験は、土木試験所道路研究室考案の「たわみ試験機」を用い、試験温度を0℃-10℃、載荷速度を5㎜/min、10㎜/minとして、アスファルト・モルタルの荷重とたわみ量との関係を求め、アスファルト合材のたわみ性を研究する一つの手掛りを求めようとしたものである。 |