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 河床変動に関する調査研究(第一報)

作成年度 1966年度
論文名 河床変動に関する調査研究(第一報)
論文名(和訳)
論文副題 昭和40年度(Ⅲ)
発表会 昭和40年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和40年度技術研究発表会
発表年月日 1966/12/10
所属研究室/機関名 著者名(英名)
抄録
河床変動は河川改修における河道計画の一環として調査検討される要素の一つであり、流水に面する地表面の変化特性。その法則についての現象把握と将来における河床の安定性を解析検討することである。こゝで河道計画とは、河川改修が行われる河川区域で考える計画高水流量を必要な安全率で流下させることができ、かつ永久に停るところのない流水を安定した河道をもって、最も経済的に計画することであって、計画の主なる内容は、計画高水流・年間流出量・計画高水位・河道の横断形・河道の縦断形・河道の線形・護岸・水制床止め工・築堤余裕高等であり、又それらの相互間の経済性を考慮するものであることを忘れてはならない。今回、当局の研究要望課題として、昭和40年を初年度とし向う5ケ年間、河床変動を指定したが、その目的は、河道計画を策定するに必要となる主として河川の縦横断形及び線形に関する問題点について、資料しゆう集、調査の促進、河川の特性を把握することを全道の直轄河川について推進することであり、更にそれらの資料から各河川の安定した低水路の計画を行うことを目的としたものである。又北海道の多くの直轄河川について同一基準に基づく調査を実施することは河川調査技術の向上を計ることになり、更にその解析を進めることにより、河床変動に見る河川の特質を総合的に解明することができるであろう。ここで河床とは、自然水が、その循環の一過程として地表面を流下するときに構成される河道の床を指し、変転極りない流水と河道を構成する土砂の接触面であり、この接触面の隆起(堆砂)、低下(洗堀)変化を河床変動として考える。しかし河床変動は河川の縦横断方向、及び平面的に連続性を有しており。河道全般にわたり連続した河床の変動として、調査研究を行うことが必要であると考えられる。又安定河床として、河道内にduneが常に発生し、進展していることからミクロには変化のない河床は変えられないが全川的にマクロで安定した河床をして考えることにする。さて初年度として昭和40年には河床変動の調査河川として・石狩川・幾春別川、忠別川、手塩川(上流、下流)、十勝川、利別川、釧路川、常呂川、尻別川、後志利別川・鵡川、留萌川の12河川を指定し調査事項として、1過去の河床変動調査・2河床構成材料調査・3浮遊砂量調査・4安定勾配の試算の4項目について指定河川で調査検討し、一応の課題目的は果され、今後更に研究を行う上に貴重なデーターとなるものである。しかし一部の河川では、調査のチャンス、又器材の不備から調査を実施するに至っていないが今後の調査を推進することにより、完備した豊富な資料とすべく、今後に期待されるところも多い。今年は資料の集積を中心として報告し、今後の調査研究に資する所存である。なお各河川における調査は担当開発建設部が実施したものである。
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