国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

論文・刊行物検索

詳細情報

 上姫川橋(PRCラーメン箱けた)の載荷試験について

作成年度 1967年度
論文名 上姫川橋(PRCラーメン箱けた)の載荷試験について
論文名(和訳)
論文副題 昭和41年度(3)
発表会 昭和41年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和41年度技術研究発表会
発表年月日 1967/12/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
外崎忍
中村敏明
抄録
上姫川橋は、一般国道5号線整備事業の一環として施行されている森町付近の路線改良計画のうち、姫川に架設された橋りょうで、函館開発建設部が総工費48,900千円をもって昭和39~41年にわたり架設したものである。本橋の規格・構造の概要を示すと、橋格1等橋・幅員7m・橋長80mで構造は両側に15.9mの突けたを有する支間48mの鉄筋コンクリートラーメン箱けたで半径400mの曲線橋である。また、支点は鋼くい基礎に固定となっている。本橋の最大の特長は我国はもとより世界でも最初のPRC工法を用いたことで、これは北海道大学工学部横道英雄博士の考案になるもので、RC構造のひびわれ安全度を超過する部分に少量のプレストレスを導入する工法である。これによりRC構造のもつ大きな欠点を補い、また高張力異形鉄筋を有効に使用できて、RC構造の長大径間の橋りょうえの適応性を著しく高められるのである。本橋においてはこの他にも鉄筋にはSDC40を本格的に使用し、特に主鉄筋にこの種の最大径のφ32を用いたこと、主鉄筋の継手にFYカプラーを用いたこと、箱けたのねじれの計算に変断面を考慮したこと、RC構造となっている部分にも塑性設計法を採用していることなど多くの新しい試みがなされている。クリープ、収縮を含めたPRCの理論は、既に実験により検証されており、またFY力プラーの継手効率や疲労、SDC40φ32の疲労についても実験が行われ実用して支障のないことが確認されている。上姫川橋では、これらの基礎的な研究を初めて実際に用いたものでRC構造の歴史のうちで画期的なものであろう。土木試験所においては、北大工学部横道研究室の指導ならびに函館開発建設部の協力を得て本橋の構造的な挙動、設計条件等を確認するため工事中より各種の試験を行ってきたが、本稿においては、完成直前の41年7月に行った載荷試験について結果を報告し、あわせて考察を行うものである。
本文表示
このサイトで提供される情報には、PDFファイルが使われています。PDFファイルをご覧頂くにはAdobeReaderが必要です、「Get AdobeReader」をクリックしてダウンロードしてください。 AdobeReaderダウンロード
ページの先頭へ

この画面を閉じる

© 2023 Civil Engineering Research Institute for Cold Region, All rights reserved.