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 北海道の港湾および漁港におけるコンクリートの品質管理について

作成年度 1967年度
論文名 北海道の港湾および漁港におけるコンクリートの品質管理について
論文名(和訳)
論文副題 昭和41年度(71)
発表会 昭和41年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和41年度技術研究発表会
発表年月日 1967/12/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
井上豪彦
抄録
昭和40年、41年度に北海道の港湾および漁港において使用されたコンクリート量は、鉄筋、無筋、注入コンクリートを合せて、それぞれ約20万m3、23万m3であり、20万m3台を徐々に増加する傾向にある。これを各年度毎のコンクリートの種類別にみると40年度は鉄筋コンクリート43,000m3(全コンクリートの21%)、無筋コンクリート158,000m3(79%)、41年度は鉄筋コンクリート43,000m3(19%)、無筋コンクリート189,000m3(81%)となっている。これらの用途は、鉄筋コンクリートは函塊、L形塊、セルラーブロック、異形ブロック、矢板頭部等のコンクリートであり無筋コンクリーは、防波堤、岸壁の嵩上げ、場所詰、基礎、胸壁、エプロン舗装、ブロック等に主に用いられている。これを設計強度の点からみると函塊その他鉄筋コンクリートで180~220kg/cm3、テトラポット、場所詰コンクリートで150~190kg/cm3、であり特に大きな設計強度を要求される構造物は特別な場合を除くとほとんどない。むしろ北海道がおかれた気候的に寒冷な条件と、港湾漁港のおかれた気象、海象の苛酷な条件からその強度よりも耐久性、耐候性が強く要求される。このことはコンクリート工事を行う場合に、コンクリートの圧縮強度の不足が直接の原因となって、構造物が破壊することがなく、ややもするとコンクリートの品質管理をおろそかにし、粗雑なコンクリートが施工されることになる。その上、一旦打込まれたコンクリートは所期の強度が発現されているといないとにかかわらず硬化し、よほど粗悪でない限り撤去不可能となることが多い。このことがますますコンクリート工事を安易な気持で行わせることになる。しかしこのことはそれだからこそコンクリートの品質管理が重要であることを強調する一つの要素ともなっている。本課題は、昭和40年の第7回、41年の第8回港湾工事研究会において「現在のコンクリート工事の施工管理状態は満足すべき状態にないので、品質管理を中心に工事の姿を洗いだし、種々の問題点とその処理方法さらには今後のあり方について討論する」と題して取上げられた「港湾および漁港におけるコンクリートの品質管理」からコンクリートの品質管理の現状とその問題点を概説するものである。
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