国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 道南地方に分布する粗粒火山灰の粒度組成特性について

作成年度 1968年度
論文名 道南地方に分布する粗粒火山灰の粒度組成特性について
論文名(和訳)
論文副題 昭和42年度(64)
発表会 昭和42年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和42年度技術研究発表会
発表年月日 1968/12/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
矢野義治
吉田亨
高宮信章
抄録
北海道西南部に広く分布している第四期の火山砕屑物は「粗粒火山灰」という名称で一括されている。これらは樽前火山、有珠火山、駒ケ岳火山を噴出源とする降下軽石堆積物であるが、噴出年代および噴出物の形態などは似通つている。これらの詳細な分布や類別は長沼・浦上ら(1933)、山田(1958)、山田ら(1963)により報告されている。しかし分布と粒径の関係や三火山の分布と諸性質の比較検討はいまだなされていない。わずかに有珠火山の降下軽石堆積物について大場・近堂(1965)が、支笏降下軽石堆積物について勝井(1959)がそれぞれ噴出源からの距離の変化と粒径の関係を明らかにしようとした。これらは火山学の立場からの検討であり分析点数も少なく充分な議論をするまでにはいたっていない。筆者らが降下軽石堆積物の粒度組成を調べようとした動機は粗粒火山灰地帯の野外調査において、粒度組成が各火山により特徴ある状態を示すこと、および噴出源からの距離による変化に規則的なものが見られたからである。(矢野ら1966)粒度組成を三火山について比較検討することにより、堆積の特徴、堆積後の変化、風化の程度などこの地帯の土壌分類の基本的データーに役立たせようとした。またこの地帯における土地利用とくに農業上の利用において粗粒質のために多くの障害があるとされて来たが、通気、通水、保水、養肥分の保持などの性質と粗粒な粒度組成とがどのように関連して劣悪な土壌となっているかを明らかにするためにも粒度分析は役立つものと思う。
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