Harold L.Michelは、Highway Engineering HandbookのHighway Planningの章の冒頭で「道路計画とは、道路の歴史、現況、利用、効果、費用、需要等、道路に関する資料を、系統的かつ連続的に収集し、これらの資料を道路網の有効かつ経済的整備のために分析することがある」と述べ、さらに「最新の基礎資料を定期的に収集し維持していくことは、道路計画のもっとも重要なことであるから、組織的な方法によって達成すべき恒久的プロセスである」とし、道路計画における基礎資料の整備と運用の重要性を示唆している。道路整備の進んだ、西ドイツでは道路計画に関するあらゆる資料を収納するため、いわゆるデータバンクの整備が進められている。これは居住者、就業者、事業所、自動車保有などの構造的諸指標、道路網を構成する道路区間の延長、断面構成、構造物などの現況、交通情勢などの最新の情報を磁気テープに納め、常に電算処理が可能なようにしておこうというものである。このように道路計画の樹立において基礎資料はきわめて重要な役割を果す。ここでは人口の都市集中現象の結果発生する交通問題対策と将来道路網計画樹立のために実施されている都市周辺道路網調査のうち、将来交通量推定の基礎データを得るための交通調査について、札幌開発建設部が担当した、オーナーインタビューO.D調査を中心に紹介する。 |