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 橋梁(上部・下部)形式選定について-経済性からみた1手法-

作成年度 1972年度
論文名 橋梁(上部・下部)形式選定について-経済性からみた1手法-
論文名(和訳)
論文副題 昭和46年度(C-4)
発表会 昭和46年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和46年度技術研究発表会
発表年月日 1972/11/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
小西輝久
木村禎吾
抄録
『橋梁(上部、下部)型式選定について』が局技術研究発表会の指定課題に取り上げられたのは第14回からであるから、本年度は継続であり、2年目にあたる。昨年は、この関連の研究発表が6件ほどなされ、総括(本局)、三岩1~4号橋(室建)、石狩河口橋(札建)、磯谷橋(樽建)、遠別橋(留建)、大和陸橋(札建)など、その内容も多彩であった。そもそも橋梁計画にあたっては、現地状況に基づき、どのような型式の橋を採用し、どのような支間構成のものとするかが常に重要問題となる。上部と下部とは相関しまた外的制約や施工性、経済性など多種多様な要件が絡み合い個々の橋梁型式が決まることが多い。しかしながら、この多種多様な要件も系統だてて整理すれば基本的には幾つかの類型に分類でき、しかも個々の決定型式とこれら諸要件との間には必然性があるべきものと理解している。このような観点からすれば、日常の具体例や計画業務の中から問題を分析し橋梁計画の要領書ともいうべきものを作成せんとすることは可能な筈で、型式選定が指定問題に取り上げられた主旨もここにあった。結局いままでの研究発表や最近各方面から出されている文献などから要約されるものとして、橋梁計画にあたり考慮すべき要件は、下記の如くまとめられるものと思われる。1. 架橋位置と路線々形の妥当性2. 土質状態、交差物管理者の意向等外的要件3. 構造の安全性、経済性4. 施工性、急速性5. 維持上の確実性、費用6. 構造の標準化、省力化7. 走行上の安全性、快適性8. 社会環境の配慮(工法的、美的)各項についての言及は、ここでは省略するが『昭和47年度版橋梁関係実施要領』の橋梁計画欄において上記の概説などの内容を盛込み刊行の予定故、詳しくはそれを参照していただきたいと思う。さて、本題に入るとして、橋梁型式を決めるには多種多様な要件を考慮して然るべきではあるが、周知の通り現時点で最も重視されるのは経済性であり、そのほかの要件もつきつめてゆくと、結局は経済性と無縁ではあり得ない。従来、橋梁形式を決める場合には、個々の現地状況を考慮し詳細な比較設計(予備設計)を行なって支間構成の検討や形式選定がなされ、またその結果の発表もされてきた。しかしながら、一般的に云って他の橋梁への応用を考える時、現地条件の相違等のため充分に応用されておらず、実際にはそれぞれ独自に工夫しながら橋梁計画を進めている現状ではないかと思われる。この繰返しを避けるためには、長径間の長大橋の計画や特殊な構造型式の橋梁計画の場合は例外としても、通常の型式の橋梁(支間長50m以下、幅員10m以下、橋脚躯体高15m以下、直接基礎または杭基礎の橋、等)に適用し得る手軽で且つ一般性に富む手法の確立が急務であろう。このような見地から、その一助となすべく本文では『経済性からみた最適支間割および最適型式の選定法』についての一考察を試みたものである。
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