現在道路を築造しようとする場合、現場における土の締固め度の管理方法として、我々が通常行なっているものに密度管理がある。これはJISA-1210に規定する土の突固め試験方法で求めた最大乾燥密度を基にして、これと現場で求めた密度を比較する方法である。しかしこの方法は管理試験の時期的な問題や路床、路盤の安定条件に対する問題が残り、現場における施工管理のための手段として多くの問題がある。とくに路盤材料やレキを多く含むいわめる粗粒材料については、試験孔の側面が粗く空隙も多くなり、したがってこれらの体積を正確に測定することは非常に困難になる。しかし、密度の精度はその体積をうまく測定したかどうかで大きく変わってくることがわかっている。一般に現場密度を測定する場合、その体積測定法として砂置換法多く用いられているが、土木試験所舗装研究室では、現場における路盤の密度試験を想定してモールド側面に切込砕石を埋め込んだ実験用モールドを作成した。今回はこれらのモールドを用い室内において、砂置換による密度試験を行なったものである。本報告はこれらの砂置換のうち、主として突砂法について検討し体積値の精度や、締固め管理の適用性について述べるものである。 |