昭和30年度2級国道函館松前江差線舗装道新設工事は幅員7.5m、延長900mのコンクリート舗装であるが、凍上対策として砂・切込砂利を使用している。かかる新設路盤においては舗装厚決定のために求められた所要の路盤支持力が果たして実際の現場で得られるか否かということが路盤設計当初において問題となってくる。この場合どのような路床上にはどのような材料で、かつそれだけの厚さのものを造れば支持力係数はどの位になるということは断言できない問題であるし、さらにどのような条件のもとに何回輾圧すればよいかという問題になると二層路盤であるだけに推定すら困難となる。本舗装においてはK76=10~5.6kg/cm3の砂路床上に砂25cm、切込砂利20cmの置換およびK76=3~4kg/cm3の砂質ローム路床上に砂40cm・切込砂利20cmの置換を実施し、路盤の所要路盤支持力K76=10kg/cm3となるように10tマカダムローラー1層輾圧で締固めた。設計は舗装厚20cmに対する所要路盤支持力をF.T.Sheets式により求めたものであるが、所要路盤支持力に対する路盤の構造および使用材料に関してはC.B.R.設計曲線およびCasagrandeの分類を参考とし、かつBurmisterの理論式を照査に用いた。また使用路盤材料に関しC.B.R.室内試験を実施して現場の締固め管理に供し、かつBurmister式の検討を行った。以下設計の大要と実験室試験および現場試験の結果について述べてみたい。 |