アースダムの堤体設計において、堤体の上流側および下流側に透水性高くかつ重量の大きいロックやバラスを使用することは望ましいことであり、施工においても含水量(降雨)に左右されることが少なく、施工日数の極めて少ない地区においては有利である。また安定材料の使用は堤体積を縮小することができるので工費の節減も期待することができる。青山ダム築堤材料計画において、ダムサイト近傍各所に氾濫原として存在する砂利(玉石を若干含む)を主体とする用土を設計に取り入れる場合、これら材料のほぼ一般的な性質をつかまえなければ計画ができないので、(1)現在の地山のままの粒度分布で築堤材料として適するかどうか、大型の玉石(どの程度の)は除く必要があるのかどうか(2)締固め機械はどういう種類のものでなければならないか(3)降雨とどの程度無関係に施工できるか(含水量と締固めとの関係)(4)締固め材料の密度、透水度、剪断抵抗はどんなものか、またその値を設計に使う場合どの程度の安定率を加味したらよいかなどの各項についての基礎知識を得るため、直接現場に各種の締固め機械を搬入し(定評のあるVibration式の輾圧機械を主体とした)現場締固め試験を行った |