国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 明渠排水事業計画における土壌水分含量の調査について

作成年度 1959年度
論文名 明渠排水事業計画における土壌水分含量の調査について
論文名(和訳)
論文副題 昭和34年度(37)
発表会 昭和34年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和34年度技術研究発表会
発表年月日 1959/05/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
赤島樹
抄録
明渠排水事業計画において、受益地域内の農業災害の分類、つまり、被害区分を決めるための調査として従来とられていた方法は、第一に現地におけるところの聴取調査、第二に被害時における観察調査、第三に土性調査、地形、地下水状況調査などがある。そうして、これらの調査を総合していわゆる"浸水地域""過湿地域"などの被害区分を決定しているのである。帯広開発建設部管内、大樹町、萠和地区は昭和31年度から3年間にわたって直轄明渠排水事業計画地区として、地区申請面積2,776町歩、そのうち受益面積2,593町歩について調査を行ったのであるが、昭和32年度には前述の方法によって被害区分調査を行った。すなわち、この調査の結果では被害面積は申請面積の43%、1,203.2町で、大半が無被害として区分されたのである。余りにも無被害の範囲が大きかったので更に検討したところが、生産力-反当り-収量については無被害地域のそれが過湿地域のに較べて必ずしも高くなく、ほとんど同程度であり、また、本地区の土性についてもその土性がC、あるいはCLでないから過湿地域にはならないという決め方にも全く同調しがたいものがあって、無被害地域と判定されたところでも過湿におる被害をうけそうなところがかなりあるようであった。従って、もう一歩突込んだ調査を必要とされたのである。そして、この一歩突込んだ調査として、翌昭和33年度において、実際に土壌の水分を調査して、それによって前に述べたところの疑問を解明し、また、明確な被害区分を行おうと試みたのである。
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