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 標準工期算出のための一考察

作成年度 1962年度
論文名 標準工期算出のための一考察
論文名(和訳)
論文副題 昭和36年度(48)
発表会 昭和36年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和36年度技術研究発表会
発表年月日 1962/09/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
今光雄
抄録
最近建築工事の施工においても逐次研究改良が加えられて、各種施工機械の発達に伴い施工の工期も漸次短縮されてきており、特に大規模な工事にはその傾向が著しい。しかし建築物の生産過程には大部分が現場作業に依存することがきわめて多い現状では、材料準備、労務計画、作業段取りなどを逐次工程の進行にしたがって計画して、いずれも能率的に管理しなければならない重要な要素がある。しかし、これらはすべて一定の工期に基づいて計画されねばならない。また住は人間社会の3要素でもあり、家庭いこいの場所でもあって、工事の施工精度の必要性と経済速度に合致することがもっとも望ましいのである。けれども適切な工期を決定するために種々の悪条件があって非常に困難といわれている。その一例をあげると下記のとおりである。1)作業期間の制限(北海道特殊条件12月~3月)2)建築物は各職種の組み合わせからできており、すべてが個別受注生産物である。3)建築業者の資産状況が個々に異なって一様でない。4)特殊製品はすべて道外から受注し道内供給品には制限がある。5)特殊技能者(大工、左官、鉄筋、タイル工)は道外より援助を受けている。6)特殊技能者の能力程度が個々に差異がある。7)作業は屋外が主である関係上天候に支配を受けて地区別に異なる。8)適切な工期を決定する各種の実績資料がきわめて少ない。以上の諸事項の複雑な条件があって、特に北海道のように作業不可能期間があり、ややもすれば突貫工事になり勝ちになる傾向が非常に多い。これらはすべて適切工期の決定が原因であるいまでは単に経験者の勘や年度別の制限ならびに発注者の要請により決めるため、工期に余裕があったり短かったりして、不安定なものである。その意味においてもこの複雑な条件のもとに困難といわれている適切工期の解明の足掛かりとなればと思いその内容について考察することにする。
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