先年、第18会局研究発表会において、本テーマに対し、道路構造令から始まる縦断曲線長と走行性また橋梁構造物の移動原因等を配布資料によって検討した。今年度は主に軟弱地盤を対象として、1.供用性の調査結果と評価1)段差実態の把握・・・・・レベルによってF.Hからの下りを調査2)主観的評価・・・・・・・・・調査票で人による週間的乗り心地(P.SR)を調べる3)客観的評価・・・・・・・・・試験車で加速度を測定2.アンケート調査(5建設部)1)計測・設計の手順と判断基準を調べる2)維持・補修の実態を調べるについて具体的調査を行った。以後結果に基づいて供用性の評価と補修推薦値について述べる。また軟弱地盤における道路構造物は、接続部の沈下(段差)の問題とは別に、構造物自体に水平変位を生じて徐々に破壊される事例もある。これらの問題はいずれも道路機能を阻害することになる。この水平変位の要因としては、種々考えられるが、未だ現状では良く判明されていない。しかし事例現象から見て、かなり側方流動によるものが多いのが特長であり、この側方流動のメカニズムを定量的に把握することが今後の研究課題の一つとも言える。そこで過去に水平変位を生じた実例を基に盛土の沈下と側方流動(水平力)についてふれ、現時点で考えられる各種対策工法と採択基準、問題点などを合わせて、本報文で述べたい。 |