国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 軟岩の破砕性について

作成年度 1975年度
論文名 軟岩の破砕性について
論文名(和訳)
論文副題 昭和50年度(E-7)
発表会 昭和50年度技術研究発表
誌名(No./号数) 昭和50年度技術研究発表
発表年月日 1976/02/25
所属研究室/機関名 著者名(英名)
皆木勇
岸洋一
抄録
軟岩は、地質学的には元来硬質な岩石が軟化したものとか、第3紀の滞積岩類と定義され、その一般的な性質は土砂とも岩ともつかない存在、乾湿のくりかえしにより簡単に細粒化する。含水によって強度が著しく異なる。地山で先行圧密荷重をうけ安定していたものが、荷重を除く事によって膨張を起こすなど、特有のものがあり特にフィルダム等で盛土材として使用するときは下記のような事が問題となる。①岩と土との中間的性質をもつため掘削時、マキ出し時、転圧後のそれぞれの時点で粒度が異なるため機種の選定が難しい。②盛土完了後は軟岩はやわらかいといっても岩塊の形をしていて岩塊と岩塊の間に空隙を残すため、空隙部の透水性が良くなり乾湿のくりかえしをうけ接触部が破壊する事により圧縮沈下が起きる。③土なら時間の経過とともに圧密され強度は増大するが、軟岩はレキ自体の強度低下に原因があるため、強度の増加は期待する事ができない。以上の事項から軟岩は使用しない方がよいとおもわれるが使用しなければならない時は細かい注意が必要であり、フィルダムの設計基準によると①破砕して土と同様に扱う。②他の土と混合して用いる。などとして空気や水の触れないランダムゾーンにおくのが望ましいとして破砕試験の重要性をあげている。要するに軟岩の使用に当っては、空隙を埋め、密な状態にする事によって風化にたいする抵抗性を増し安定性を保とうとすることである。では実際の施工段階においてある粒度で採取された軟岩は、締固めによってどの程度破砕し均一なものとなるか予測する事は困難である。今回は道内に代表される軟岩を用い、室内で締固め試験を締固めエネルギーを変えて行い、試験後の供試体について粒度分析し破砕の状態を調べた。
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